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みんな大好き! 日本の焼きとり


素材・味付けバリエーションは無限! 日本料理や日本文化を日本で学ぶチャンスをお探しのみなさん、日本のJapan Culinary Instituteからこんにちは!JCIのブログにようこそ。 あなたは日本式の焼きとり、食べたことがありますか? 近年は外国人のファンも増え、日本国外でも日本風の焼きとり専門店や焼きとりを提供する居酒屋が増えおり、今や日本の〝Yakitori〞は、日本を代表する食文化になっています。日本でも珍しいJCIの焼きとり専門コースは、焼きとり屋でのOTB(学生インターン、無報酬)も含まれており、それこそ世界中から参加したいとの問い合わせが来ています。認知度が高まっている日本の焼きとり、今回は基礎知識から一緒におさらいしてみましょう! 目次

  1. 日本の焼きとり基礎知識

  2. 焼きとりの鶏肉の部位

  3. 焼とりの種類と味付け

  4. まとめ


1. 日本の焼きとり基礎知識

↑ 赤い大きな提灯と赤いのれんに「やきとり」の文字が入ったやきとり屋


「焼きとり」とは、日本語で「Yaki=焼く」「Tori=鳥」を意味します。シンプルな料理ですから、あなたの住む国でも焼きとりのような料理があるのでは?

日本で焼きとりが生まれたのは1300年以上も前と言われています。しかし、仏教の教えなどの背景もあり、日本では鶏を含めて家畜の食用は禁止されていたため、食べられるのは稲作の害となる雀ほか、うずら、キジなどの野鳥を狩猟したものなど、ごく限られていました。文献などによると「(鶏以外の)鳥を串に刺すスタイル」が登場するのは、1700年ごろですが、明治維新以降に肉食が可能になっても、食用肉の生産が盛んでなかった日本では、鶏肉は高級食材だったため、焼きとりも一般庶民からは程遠い存在でした。

↑ ビールと焼きとりに枝豆は居酒屋で外せない人気メニュー!

焼きとりが大衆化したのは、1960年頃からの食肉用ブロイラーが普及して鶏肉の価格が安くなり、身近な食材となってから。大衆焼きとり店が数多く誕生し、仕事帰りに立ち寄り、お酒と一緒に焼きとりを楽しむ姿が一般的になりました。お祭りなどの屋台でも人気のメニューです。次第に安さだけではなく、味で勝負する店も増え、差別化を図るため、高級地鶏やブランド鶏を使う店も増えました


なお、広義では焼きとりという名称は、鳥肉だけでなく、豚、牛の肉や臓物を串に刺してあいたものを意味します。そのため、店、地方によってメインの具材が鶏肉とは限らないことがあるので、その点留意してくださいね。

↑ お祭りの屋台でもやきとりは人気!香ばしいタレの香りがお客さんを呼びます


2. 焼きとりに使われる鶏肉の部位と呼称

↑  鶏肉の部位と呼称(正肉部分)(画像協力:農林水産省) 焼きとりは、庶民の味として親しみ深い料理。「鶏肉を串に刺して直火で焼く」というシンプルさもあり、かえって個性が際立つのが焼きとりの魅力です。もともと肉食が盛んでなく、高級な畜産物を大事にいただくという日本人の考えから、生肉部だけでなく、皮、内臓、臓物や軟骨、骨周りの身など、可能な限り食べきる工夫がなされているのも忘れてはなりません。焼きとりでは、様々な品種の鶏や、肉の部位、焼き方や味付けなどによって異なる、さまざまなうまみが味わえます。 また、それぞれの部位によって、味わい、風味、食感、栄養価が異なります。高たんぱく、低脂肪のササミや砂肝、ハツや鉄分たっぷりのレバーといった栄養価の高い部位が健康、美容の観点から注目されています。1羽の鶏をムダなく使うのも焼き鳥の大きな特徴です。余分な脂肪や骨などを除いた正肉のほか、 皮や内臓、さらにとさかから手羽先、軟骨や尾まで食べ尽くします。骨などはスープなどに使います。 大切な食材を余すことなく使い、しかも栄養豊富、気軽に食べられる焼きとりが、海を越えて人気なのにもうなづけますね!

↑ 他にもいろいろな部位を提供する焼きとり店があります!鶏肉の部位と呼称(内臓他部分)(画像協力:農林水産省)


3.日本式焼き鳥の種類

↑ 左から「ねぎま」、「皮」「つくね」「レバー」「やげん(塩)」「砂肝」

さて、焼きとりといえば、串に刺した状態で現在は提供されています。実は、元々は焼きとりは調理しやすさからに串に刺していただけで、食べる時には抜かれていたそうです。江戸(サムライ)時代になって町なかに屋台が登場した際、歩きながら気軽に食べられるし、バラバラにしないほうが食べやすいとして、串のまま売るようになったそうです。 10人の焼きとり職人に「理想の焼きとりは何か」と聞けば、10通りの答えが返ってきます。伝統的な炭火で焼くのが好きな人もいれば、鶏本来の味に影響しないよう、炭火を使わない人もいます。炭にもこだわりを持つ店が多く、本格的な焼きとり店では、高価な「備長炭」が使われます。また、生産地に特化したブランド地鶏、放し飼い鶏を使うなど、鶏肉にこだわる店も多いです。たれ、塩などの味付けもこだわりどころですし、「とさか(鶏冠)」「さえずり(舌)」「玉ひも(卵管)」などの希少部位をメニューの目玉にしているお店もあります。

↑ 高級店で使われる「備長炭」 焼きとりは「串打ちを極めるのに3年、焼きを極めるのに一生」といった、いわゆる伝統的な職人技の一面を持ちつつ、特にこだわらなければ家庭でも調理できるシンプルなメニュー。コスト重視の焼き鳥チェーン店もあれば、素材選びに職人的なプライドを持つ店もあり、他の日本料理と比べても、焼き鳥はバラエティーに富んだお店が多いと言えます。 味付けは、主に2種類。タレと塩です。

味付けのタレと塩は、お店の個性やこだわりを反映しています。タレは通常、醤油をベースに、みりん、りんごやにんにくなど独自の材料を加えてオリジナリティーを出します。創業から何年も調味料を付け足すことで絶やすことなく受け継いでいる店も多く、熟成したタレには深みのある味わいが生まれます。塩は、岩塩、海塩などの種類や産地、粒の大きさなどにこだわり、数種類のスパイスをブレンド独自配合している店も多いです。

↑ 醤油ベースの「たれ」は、各店でそのレシピが異なります。塩も各店でこだわりの銘柄をセレクトしていま 専門店で食べられる主な焼きとりメニューをご紹介します。 どの串が鶏のどの部位のものなのか、知ってましたか? ・ねぎま:モモ肉やムネ肉をネギと交互にはさんだもの。

・つくね:鶏ひき肉団子。加える食材次第で差別化できるので、店の特色が出せます。形も小判型やボール型など多様。

・ささみ:淡白な味わいで、大葉や明太子、梅ペースト、わさびなどを添える店も。塩焼きがメイン。

・手羽:先を切り落とした手羽先部分を使うことが多いです。

・皮:焼くことで脂を落とし、カリカリの食感を味わえます。

↑ 右から2番目がささみ。塩味で仕上げ、わさびを添えて

・セセリ:首部分の肉。よく動く部分なので味に深みがあります。

・ハツ:ハツとは英語のハートから。意外とクセがなく、あっ さりとした味わい。 塩、タレどちらでも。

・キモ(レバー):鮮度が重要。独特の食感と風味で好き嫌いの差がはげしいため、タレで味わうことが多いです。

・砂肝:やや淡泊で、独特の香ばしさと弾力ある食感で鶏の内臓の中でも人気が高く、塩焼きが多いです。

・やげん:むね肉の先端にあるムネ軟骨。コリコリとした食感で、塩で調味するケースがほとんどです。

・ぼんじり:尾骨の周囲にある肉で、脂がのっており、ジューシーて脂の゙甘さも楽しめる。

・玉ひも:鶏の卵管と排卵前の卵。チョウチンの別名も。鮮度が落ちやすいため、仕入れが難しく、メニューに取り入れる店は限られています。

・とさか(鶏冠):カンムリとも呼ばれる希少部位。 ・さえずり:名前は鳥の鳴き声から。鶏の気道部分で、独特の歯ごたえがある希少部位。」


↑ 黄色いボール状のものが鶏の卵管と排卵前の卵「玉ひも」。「ちょうちん」とも呼ばれる希少ネタです

↑ 一番奥が「ししとう」。焼きとりの野菜としては定番です 野菜など:玉ねぎ、ししとう、銀杏、プチトマト、シイタケ、しめじ、アスパラなど季節の旬のものが使われます


4. まとめ

↑ 日本酒にもマッチする焼きとり。好みで唐辛子をふりかけて 日本人が大好きな焼きとり。鶏一羽を捨てるところなく、上手に味わい尽くすところが、昨今のSDGsの理念にもかなっていると思いませんか? あなたが食べてみたい部位はありましたか? タレ、塩にもお店のこだわりあり。あなたはどちらが好き? 鶏に限らず、色々な食材、味付けで数限りないバラエティーを生み出せるのが焼きとりの魅力! ハラル、ビーガン、べジタリアンなど、様々なニーズに対応することもできます。焼きとりの食べ歩きにも出かけましょう! 焼きとりをマスターするなら、詳細はこちら!授業の動画もぜひご覧ください↓





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