↑「ドレスド・オムライス 」。ドレープを描いた卵焼きの美しさがSNSで話題になった進化系オムライス カレーライス、オムライス、コロッケ、あなたはどれが好き? 日本料理や日本文化を日本で学ぶチャンスをお探しのみなさん、日本のJapan Culinary Instituteからこんにちは!JCIのブログにようこそ。 日本式カレーライス、オムライス、コロッケなど、あなたは食べたことがありますか? もしかしたら、作ったことがある方もいるかもしれませんね! 伝統的な日本食を意味する「和食」に対し、これらの料理は、海外から日本に伝わり、日本に根付いた料理として「洋食」と呼ばれます。もともとは西洋料理だったものを日本の食文化や入手しやすい材料を使うことで独自に進化させた料理です。JCIでは代表的な洋食が学べるとあって、現在、世界中から問い合わせが来ています。今回は数ある洋食の中から、もはや日本人の国民食になっているカレーライス、オムライス、コロッケがどのように生まれたか紹介していきます! 目次
日本料理と西洋料理が融合した「洋食」
ご飯に合うとろみ!カレーライス
オムレツとご飯の融合!オムライス
パン粉がサクサク!コロッケ
まとめ
1. 日本料理と西洋料理が融合した「洋食」
↑ 老舗洋食店「日本橋三代目たいめいけん」の名古屋店のフードサンプル。どれも美味しそう! 日本人にとっては、「洋食」はすでに国民食と言えます。洋食レストランだけでなく、カレーライスやオムライス、とんかつ、ハンバーグなどは、専門店も数多くあります。伝統的な日本食「和食」に対して「洋食」と区別して呼びますが、家庭料理としても、レストランなどの外食でも日本人の大好きなメニューばかり。リーズナブルな値段設定も愛される理由のひとつです。 そもそも洋食とは、江戸時代(侍の時代)が終わって近代化が進み、肉食が一般化してきた明治時代、日本で入手しやすい食材の代用やアレンジを行いつつ、主食のご飯に合うようにアレンジされた和洋折衷料理のこと。あくまでも、日本人の主食の「ご飯に合う」というのが大きなポイントです。そのため、もともとインド発祥のカレーは、ご飯と一緒にいただく「カレーライス」に、本来、パンが添えられるはずのオムレツは、ケチャップで味付けされたご飯と一緒に「オムライス(=オムレツとライスの合成和製ネーミング)」に、パン粉を纏って揚げたトンカツ(もともとはポークカツレツ)、エビフライ、コロッケもご飯と味噌汁と一緒にいただきます。 明治後期から大正期にかけて、日本の料理人たちが西洋料理を日本人の口に合うように独自に工夫を加えた「日本式西洋料理」 を相次ぎ開発し、これらをメニューとして出す「洋食屋」が次々と生まれました。今では「洋食」は「西洋料理」を意味せず、日本食の1カテゴリーとして認識されています。なお、西洋料理はそれぞれの国の名称をつけ、「フランス料理」「イタリア料理」などと呼びます。 洋食には数多くのバラエティーが存在しますが、今回は特に日本人に愛されるカレーライス、オムライス、コロッケの起源と最新トレンドを紹介します。世界中で人気が高まっている洋食、食べたくなるのはもちろん、自分で作ってみたくなっちゃいますよ!
2. ご飯に合うとろみ! カレーライス
海外でもすでに認知度が高い「カレーライス」=写真上=は、日本では「ライス」を省略して「カレー」と呼ばれることが多く、ラーメンと並ぶ「日本人の国民食」です。また、前後逆に入れ替えたライスカレーとも呼ばれることから、ご飯と切り離せない料理ということがわかるかと思います。 カレーの発祥がインドとは広く知られていますが、炒めた小麦粉にカレー粉を混ぜて作る日本式のとろみのあるカレーソースのレシピは、19世紀中頃、英国から日本に伝わりました。しかし、高級洋食店で供されるカレーは高額で、一般庶民には高嶺の花。20世紀初頭に安価な日本製のカレー粉が発売され、カレーうどんなども登場。カレーの大衆化が一気に進み、家庭料理としても本格的に普及し始めました。
↑ 鰹出汁に醤油風味をきかせた「カレーうどん」は洋食の域を超えた和の味
さらに、1945年にブロックタイプの「即席カレールー(野菜や肉を煮込んだ後に入れるととろみのあるカレーソースが出来上がる)」が発売され、その名の通り、コクがあり、スパイスの香り高い美味しいカレーが誰でも簡単に作れるようになりました。現在では日本では数多くのカレールー=写真上=が市販されており、辛さも甘、中辛、大辛などのグレードがあります。味の決め手となる素材も様々あり、りんごと使った甘めのもの、スパイスの調合にこだわったものなどバラエティー豊か。日本ではカレーライスには豚肉を使うことが多いですが、鶏肉、牛肉などアレンジは自由自在です。
↑ カツとカレー、人気のメニューが一つのお皿にのってボリューム満点のカツカレー
なお、イギリスなど海外で人気の「カツカレー」は、1948年に年東京・銀座の洋食店が発祥の地。当時のプロ野球選手に「別々に食べるのが面倒くさい」と言われたシェフがカレーライスにトンカツを載せて供したのがキッカケとか。
↑ 北海道のローカル食、とろみが少ない「スープカレー」もご飯と一緒!
↑ 濃厚なカレーを包んであげた「カレーパン」。日本人のアレンジ力、ここにあり!
3. オムレツとご飯の融合!オムライス
↑ トマトソースで味付けしたチキンライスを巻き込んだ正統派オムライス
オムライスはケチャップなどで味付けをしたご飯を卵焼きで包んだ日本発祥の料理。英語のomelet(あるいはフランス語のomelette)にriceを組み合わせた和製ネーミングは、なかなかのセンスを感じさせませんか? オムライスを初めて作ったのは、銀座の老舗洋食店「煉瓦亭」。最初は卵液にご飯を混ぜて焼き上げていたそう。今では半月形の正統派オムライス、とろりとした半熟のオムレツにデミグラスソースをかけたタイプなど、バリエーションもレストランによってさまざま。
家庭では、薄焼き卵でケチャップライスを包んだ作りやすいタイプが定番=写真上[1] =です。特に子供や女性に人気が高いのもオムライスの特徴。また、フォトジェニックなオムライスとして、ブログのトップ写真として登場している「ドレスドオムライス」も注目株。 JCIでは色々なスタイルのオムライスに挑戦しますよ!
もう少し綺麗なオムライスの画像ありますか? 手作りオムライスで可愛いのですが、もう少し上手にできている写真でお願いします。
↑ オムレツに切れ目を入れると、とろりと半熟の卵がチキンライスに流れ出すフワトロ・オムライス
↑ 卵によくあうドミグラスソースをかけたオムライスも人気
4. パン粉がサクサク!コロッケ
西洋料理のクロケット(仏: croquette、蘭: kroket)を真似て作られたのが、パン粉のサクサクな食感がたまらないコロッケ(Korokke)。マッシュしたジャガイモに挽肉や玉ねぎなどを混ぜ合わせ、成形してパン粉などの衣を付けて油で揚げた料理です。町の肉屋やスーパーなどでも安価で売られており、ご飯やお弁当のおかずにも人気ですが、おやつ感覚でスナックとして食べたりもします。
コロッケの原型は19世紀後半に日本に伝わったフランス料理のクロケットですが、元来はベシャメルソース(ホワイトソース)を使った上品な高級料理。東京・銀座の「資生堂パーラー」では、当時の面影を残すクロケットが今も看板メニューとして人気を集めています。
↑高級洋食レストランの代名詞、資生堂パーラーのご馳走「クリームコロッケ」
↑ 「メンチ」はジャガイモではなく、ひき肉がメインで男性に人気
5. まとめ
↑ チャップリンも訪れた洋食の名店「煉瓦亭」のオムレツ 2020年に日本のカレー大手チェーンがカレーの本場インドに逆進出?して話題になりました。牛肉と豚肉の代わりに鶏肉と山羊肉を用いるなど現地の食文化に合わせるなどの調整は、インドで成功するために不可欠なチャレンジだったそう。海外から伝えられ、日本に根付いた洋食が今度は日本から海外に広がり、ニュー和食として世界中で洋食ブームを牽引している一例ですね。 まだまだその広がりは未知数! あなたが一番好きな洋食は何? 実際に作ってみたいメニューはありますか? JCIの家庭料理コースでは、トンカツ、コロッケ、オムライス、ハンバーグなど、毎日食べたくなる洋食が学べます。 人気の洋食をマスターするなら、JCIにお任せ! 他にも興味のある洋食メニューがあればぜひ提案してくださいね。
洋食を学べる家庭料理コースの詳細はこちら!
Comments